小麦粉の中にはタンパク質があり、小麦粉を水で溶いてこねると次第に粘り気が出できてグルテンとなる。含まれるタンパク質の量や品質などによって一般の粉の名前を分けている。また、料理の種類も変わる。薄力粉はケーキ、クッキーなど中力粉はスイトンやうどんなど、強力粉はパンやパスタ、中華麺などである。グルテンの量は薄力粉と中力粉、強力粉によって量が違う。強力粉になるにしたがい、しだいにグルテンの量が多くなってくる。実験では、タンパク質は13.5g含んでいると表示されていた強力粉を使用した。グルテンを取り出すには薄力粉では量が少なく、よく練ってもなかなか粘り気の出たグルテンが取り出しにくい。
材料 小麦粉(強力粉)50g 水30ml ボウル、はかり
①小麦粉50g量りボウルに入れる。
②水を30ml入れて良くこねる。生地が滑らかになるまでしっかりこねる。
③固まりになった小麦粉を、水でよくもんで、でんぷん質を取る。
④次第に粘り気のあるグルテンができる。
⑤はかりで重さを測ってみる。これを湿麩(しっぷ)量と呼んでいる。
30mlの水を入れる。これより多いと柔らかすぎる。
良くこねないとグルテンの固まりにならない 水中にいれでんぷん質を取る。
グルテンが取り出せる。まだ水分を含んでいるが、しばらくすると広がる。少し乾くと貼り付くように粘る。
この湿麩(しっぷ)量の3分の1が乾麩(かんぷ)量ということである。湿麩(しっぷ)量が21.29gであれば、乾麩(かんぷ)量は7.09g 100gに換算すれば14.2gということになる。別の機会にもう一度行ってみたら20.73gとなっていた。乾麩(かんぷ)量は6.91gで100gに換算すれば13.82g であった。この量は実験で使った小麦粉のタンパク質量とほぼ合っている。
グルテン(湿麩)21.29gを1週間そのままにして自然乾燥して計ってみたら7.45gになっていた。実際の乾麩(かんぷ)量は100gあたりに換算すれば14.9gということになる。さらに2週間で7.30gとなっていた。短時間で乾燥グルテンを調べたいときは、オーブン(180℃)で乾燥させて調べる。
参考図書:科学あそびだいすき第3集
参考サイト 小麦粉
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